会社主催のお別れの会
会社主催のお別れの会(社葬)は、社業に多大な功績を残した人物などが対象となり、顕彰の意を込めて企業が主体となって行う葬儀のことです。
故人の功績を称え、追悼の意を表し、参列者と共に告別する場となります。
対外的には事業承継を表明し、社内的には新体制での強固な絆を確認する場でもあります。
社葬を行うことには費用面のメリットもあります。 社葬に関わる費用の一部は、福利厚生費として損金に算入することが可能です。
詳しくは「社葬の税法上の取扱い」をご覧ください。
社葬を行う3つの意義
突然に経営者を失うことで、会社は大きなダメージを負います。
社葬をきちんと行うことで、会社の広報活動としての役割、そして、危機管理の一環でもあります。
故人のはなむけ
企業の功労者を追悼することは、何よりの故人へのはなむけとなるでしょう。
広報活動の役割
社外(取引先・株主など)に対しては、今後の経営姿勢を暗に示すという重要な役割があります。
社内の意思確認
社内に対して、志を受け継ぐ決意をするための絶好の機会となります。
社葬の税法上の取り扱い
社葬費用は法人経費として処理できます。
法人税法基本通達では、社葬費用を法人の経費として認めています。
社葬費用を会社経費として計上するには、社葬を決定した取締役会の議事録が必要です。
また全ての支出についての領収書が必要です。
社葬に関する費用のうち、損金処理できるものとできないものがあります。
社葬のために通常必要だろうと認められる費用であれば、福利厚生費として損金扱いできます。
損金処理できる項目とできない項目
社葬の費用項目 | 社葬の内容 | 負担可否 |
---|---|---|
社葬基本費用 | 社葬の企画運営、祭壇設営(デザイン・装飾)など | |
式場費用 | 式場使用料 | |
式場設営費用 | 会場の装飾、ステージ装飾、音響や照明、看板、テーブル、椅子など | |
運営進行費用 | 運営進行管理、人件費 | |
演出費用 | 遺品展示、思い出スライド作成、書弦楽演奏など | |
飲食費用 | 当日の会場での飲食代 | |
精進落とし | ||
印刷費用 | 印刷費用 | |
広告費用 | 新聞の訃報広告 | |
返礼費用 | 当日の会葬礼状・返礼品 | |
香典返し | ||
付帯品費用 | 遺影写真、会葬礼状、ガードマン、ハイヤーやマイクロバスの交通費など | |
葬儀費用 | お布施、寸志 | |
社葬以後の法要費用、仏壇購入費、墓地購入費 | ||
宗教家への謝礼 | 読経料 | |
本葬以外の読経料・戒名料 |
上記表にあるように損金処理できない項目は遺族負担となります。
遺族負担費用を会社が支払った場合、以下のような扱いになります。
- 遺族が役員の場合、役員賞与として処理される
- 遺族が企業関係者でない場合は、寄附金として処理される
- 遺族に負担を求めることが困難な場合は、弔慰金として処理される
会葬者からの香典収入については、税務の取扱いについても遺族の収入となります。
ご要望の内容をご予算内で行うことが可能かどうかなどは、お問い合わせいただければ、経験豊富なコンシェルジュが対応いたします。
社葬についてわからないことなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。